ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

職場の引っ越しを意気込んで行った結果

引っ越し

今週末に職場の引っ越しが予定されている。引っ越しといっても数百メートル先の別の建屋への引っ越しだ。その引っ越しの準備が、まあ、グタグタ。

 

引っ越し一週間前になっても誰もその準備に取り掛かろうとしなかったので、僕は自ら手を挙げて引っ越し担当となった。

 

「いやぁ、本当は僕もこんな面倒なことはしたくないんですけどね」

 

なんてのは建前。

 

モノは捨てられる。部屋のレイアウトは自分で決めることができる。掃除はできる。こんな楽しい作業はないじゃないか。

 

引っ越し先の部屋は全くの手つかずで、本当にここが僕らの居室になるのだろうか?というくらいに物置感がある。

 

部屋の半分はミーティングルーム的に活用している。が、その机は物置と化している。使われていないパソコンは置きっぱなしだし(PC98なんてパソコンまである)、ファイルは山積み。

 

部屋の真ん中に天井までの高さのキャビネットがあるのだが、そこもファイルでいっぱい。担当者に確認してもらうと、8割方はいらない書類らしい。

 

部屋の隅にはシンクがあるのだが、その下の扉を開けると床面は腐っていて穴が開いている(そんなことはお構いなしにモノが詰め込まれている)

 

シンクの手前、床面には本来、机の上に置かれるはずのデスクマットがマット代わりに敷かれているという謎な状態になっている。

 

ロールカーテンは劣化していて巻き上げるたびに繊維や埃が舞う。

 

棚の一つには茶碗や紙コップなどが無数に詰め込まれている。イソジンやインスタントコーヒーは当然のように期限切れ。

 

さて、どこから手をつけたらいいだろう。

 

とりあえずいらないものは処分。いちいち人に「いるか、いらないか」を聞いていると作業は進まないし、そもそも誰も明確な返事はしないのだから、らちが明かない。後で文句を言われても構わないと思いながら処分、処分。

 

シンクやロールカーテンは新品を用意することにした。そういえばコーヒーを飲むためのポットもない。水回りを掃除する備品も揃っていない。

 

会社でこういったものを買おうとすれば、まずは見積もりからだし、見積もりを行うにしても購買システムで発注しなきゃいけない。パソコン廃棄も同様でリサイクル券をもらうための発注が必要となる。実に面倒。

 

そうやってなんとか準備を整えた。

 

「このレイアウトじゃダメだな」

 

そういってきたのは、引っ越し先で一緒になる課長。僕はキャビネットや机の寸法を測って、これならデッドスペースなく、動線もシンプルで作業性も悪くなく、かつ安全性も確保できると確信してそれを決めた。

 

でも、そのレイアウトは課長のイメージとは違ったようだ。課長案を聞いてみると、明らかに居住性が悪そう。デッドスペースは生まれまくりだし、動線を考えてないものだから作業性は悪そう。

 

キャビネットの前にホワイトボード置いて、キャビネット開けるときはどーすんのよ。この部屋から持っていくモノたちの置き場はどーすんのよ。と問うても「そのときに考える」と答えるだけ。

 

取り付く島がないようなので僕は諦めた。好きにしたまえ。僕はこの部屋以外でも仕事ができるように自分の場所を確保するから。

 

引っ越し作業は週末になる。僕は出勤して作業をする予定だったがやめた。そもそも出勤しろといわれているわけでもなし。自分の荷物なんてカバンひとつに収まるから、週明けにサクッと運んじゃえば問題ないし。

 

一気にやる気が失せて、ちょっと憂鬱な週の後半。