ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

社内ノマドになるためにモノを減らすべし

社内ノマド

僕の会社ではほとんどの人は自分のデスクで仕事をしている。ずっと同じ場所で仕事をしていて飽きないのだろうかと思う。飽きることはないにしろ、なんとなくマンネリ化していくる。だらけた日常。怠慢。新入社員の頃の気持ちなんてとっくに忘れている。働く場所は自分のデスク。そう決めてしまっている人が多い。鎖を外しても逃げようとしないサーカスの象と同じ。どこで仕事をしたっていいと思う。そのためにはどこでも仕事ができる環境が必要。

 

僕の場合は社内SEという仕事柄いろんな部署を相手に仕事をすることが多い。同じシステムだからといって同じ手順で各署にシステム導入すると痛い目にあう。その手法をかえていくのがポイント。それぞれの職場にはそれぞれの文化がある。その文化=空気感をつかむことが重要になってくると僕は考えている。

 

では具体的にどうしているか。僕の場合、システム導入する部署に机を用意してもらってそこで仕事をするようにしている。そうすると会議だけでは得られない情報を得ることができる。この職場の実質的なキーマンは誰か?この部署はシステムに理解のある部署なのか?

 

システム導入をするにあたっては、まずはその部署の部長やリーダー、所謂偉い人に話をすることになる。だけども大抵の場合、偉い人はキーマンではない。彼らは建前で話をするだけの人。システムのことをわかっているわけでもないので深い話もできない。実質のキーマンとなるのは、実は事務のお姉さんということはよくある。細かい実務をこなしているのだから当然と言えば当然だ。そういう事情は現場にいないとわからない。事務のお姉さんは会議には参加しないから。

 

「声が大きい人は誰か?」も重要だ。この人が「右へならえ」といえば皆が従うような人だ。影響力のある人といえばいいだろうか。その人に同調してもらうことが、システム導入の成功に繋がることが多々ある。こういうタイプは熱意をもって話すと意見を聞いてくれやすい。それに本音で勝負すること。表面上のいいことばかり言ってもダメなのだ。こういうタイプには誤魔化しがきかない。誤魔化そうと思っても辻褄が合わなくなるともうアウトだ。信頼を取り戻すのは至難の業となる。

 

キーマンを味方につけておけば大抵の場合はうまく進む。こうして徐々に職場に溶け込めればこっちのもの。とはいえ、中には積極的でない人もいる。そんな人は当たらず障らず。必要以上に接しないようにする。下手に接触すると敵になる。

 

その職場に在籍するメリットは他にもある。声をかけてもらいやすくなるのだ。「時間あったら聞きたいことあるんだけど」「こんな機能も追加して欲しいんだけど」という意見・要望が聞こえてくるのだ。現場の生の声はとても重要。会議では聞けない意見も聞こえてくる。個人レベルで考えると小さな声でも、それを全体で考えると、実はとても重要な意見だということもある。

 

自分の居場所を変えることには思っている以上のメリットがあると思う。自分自身の気分転換にもなり、職場の雰囲気も感じられる。現場の生の声も聞ける。そうやって固定観念から抜け出す努力をする。

 

社内ノマドになるのに重要なこと。それはモノを減らし身軽になること。大量の書類やファイルを持ち歩くことは賢明な選択肢ではない。きっと大半の書類は捨てても問題がない。捨てる勇気がなければデジタル化しよう。デジタル化したところでどうせ見ないのだろうけれど。