ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

モノを捨てるのにルールが必要か?

ゴミ箱

年度末は大異動の時期でそれはうちの会社も例外ではない。異動になれば気持ちも新たに仕事ができる。チームの顔ぶれが変われば、心機一転にもなる。それに新入社員も入ってくれば、僕自身もその頃の気持ちを思い出し、もう少し頑張ってみようかなぁなんていう気持ちにもなる。まあ、一ヶ月も経たないうちに忘れてしまうのだけれど。

 

そんな環境の変化に追いつけない場合もある。五月病だ。僕もたった一度だけそんな気持ちを味わったことがある。五月病というよりもホームシックといってほうがいいかもしれない。それははじめて地元を離れて、遠く離れた場所で暮らすことになった頃の話だ。異動時期は四月でホームシックになったのは一ヶ月も経たないころのゴールデンウィーク前。

 

異動直後は歓迎会や荷物の整理、役所への届け出、それに新しい仕事も覚えなくちゃいけなくて、ホームシックなんてかかっているヒマはなかった。だけども、それらの用事がひと段落し、気持ちも落ち着いてきたころ、不意に「カアチャン・・・(涙)。」という気持ちになったのである。ここで僕は生まれてはじめて親に感謝するのである。親に支えられて生きてきたんだなぁと実感するのである。しかし、こんな時にでも、父親は出てこないのだから、男ってかわいそうなもんだ。

 

ところで異動の話だ。異動となると荷物の整理をしなければいけない。会社のあちこちで必死に荷物をまとめている人がいる。書類をせっせとシュレッダーにかけている。いらないモノは捨てている。自分では捨てられずに「これ、あげるよ。」と不用品を押しつけている人もいる。もらった方も押しつけた方も満足そうだ。もらって得したという気持ちとプレゼントしてあげたという気持ち。両者のバランスがとれているのだから、部外者がとやかくいうことではない。

 

「整理整頓するにはルールが必要だ。ルールがないなら僕は整理整頓しない。」

 

去年そう言い張った同じチームの同僚は、この春異動になり、せっせとモノを片付けている。シュレッダーが満杯になるほど書類を捨てている。整理整頓のルールなんて未だにないのに。去年の彼はやはり屁理屈捏ねて整理整頓したくなかっただけなのだ。人のいうことを聞きたくなかっただけなのだ。整理整頓の必要性を真剣に考えたら、あなたは数年前にそれを実行すべきだったんだよ。

 

自分のモノを捨てるのにルールなんていらないと思う。もしルールがあるとすれば、それは「いらないモノは捨てる。」ということだけだと思う。だけども、それはルールなんていう堅苦しいものではなく、当たり前のことだと思うけどね。