ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

伐採アゲイン

伐採

週末に木の伐採を行ってもらった。先日、玄関先の庭木(とよぶには大きすぎる木)を切ってもらったのだが、それがとてもよかった。

 

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その木は年に何度も葉を落とす木で頻繁に掃き掃除をしなければいけなかった。自分ちだけなら、まだしもお隣さんの敷地にまで葉を落とすものだから、大変に申し訳なかった。

 

その件に関してお隣さんに一度も文句をいわれたことなどなかったのだが、だからといって、その無言の好意に甘えていてはいけない。きっとそれはストレスだったと思う。

 

一度の掃き掃除なら、わずかなストレスだろうが、それが積もり積もれば大きなストレスになる。いずれ爆発する。

 

その「気兼ね」から解放されたのが、なによりもよかった。お隣さんも「あぁ、よかった」と思ってくれているだろうと思う。

 

で、それが今回の裏庭の木の伐採に繋がった。この裏庭の木も、もう10年近く(いや、もっとかも)気になっていた。

 

冬だと太陽が低い位置を東から西に通っていくから、太陽の光を木々たちがちょうど塞いでしまっていた。見上げるたびに「この木がなかったら、暖かいだろうなぁ」と思っていた。冬の日差しは恋しい。

 

自分では伐採などできないほどに成長してしまった木々。巨大なくすの木の幹は手をまわしても届かないほど。

 

「業者に頼んだら50万円じゃすまないだろうなぁ」

 

勝手にそう思い込んでいた。実際に見積もりをお願いしたら、なんと17万円でいいという。「これくらいなら1日で作業は終わります」と。

 

だから、即効でお願いした。勝手な思い込みで実行ははばまれていた。

 

そして実現したのが今週末。作業員は5名。時間は8:00~17:00の丸一日。17万円÷5名の単純計算でひとり3.4万円。その半分くらいは経費だろうから、人件費としては1.5万円くらいだろうか。

 

あっという間に木々をなぎ倒す作業員。切り倒すというよりも引きちぎる感じ。ロープを使って徐々に倒す。一気に倒れないようにうまく調整しながら。ギーーッ、ギーッと音を立てて抵抗する木。すまんな、出すぎた杭は打たれるのだよ。

 

そして、最後の一本。両手が回らないほどに成長したくすの木。ラスボスだ。チェーンソーの歯も一度では届かないくらいに太い幹。一気になぎ倒すらしい。

 

少しづつ切れ目を入れながら倒していく。そう簡単には倒れないラスボス。手ごわい。こんなものに押しつぶされたら命の保証はない。様子を伺いながら倒すしかない。

 

バサーーーーーーーーーーーーン!!

 

巨大なものは一度かたむくとあっという間。音を立てて崩れ落ちた。まるで映画のワンシーン。僕はジブリ映画のなにかを連想した。

 

そこにあるはずもない巨大なものが横たわっている。非日常。作業員はチェーンソーを手に木の枝を次々に切り落としていく。人が小さく見える。不思議な光景だ。

 

僕は今回はこの作業を黙ってみていた。手伝おうにも素人が手を出せる作業ではなかったのだ。

 

そして手に入れた青空。そこにぽっかりと穴があいた。自然の穴。いつもとまるで違って見える僕のうち。まあ、そんな感覚もこの数日だろう。すぐに慣れる。

 

冬の日差しが楽しみで仕方がないが、この冬は僕はこの家にいない可能性が高いのが残念だ。