トランクひとつ生活「僕らの時代のライフデザイン」を読んでの感想
「僕らの時代のライフデザイン」を読んでの感想記事です。
まずはモノを捨てることから
トランクひとつを実践してみたよ。という著者は米田智彦さん。
それと同時に、僕は、増えすぎて処分できなくなった膨大なモノを、全部捨ててしまいたいという欲求に駆られるようになりました。
僕はこの数年というもの、モノを所有し溜め込むことにバカバカしさを感じるようになっていました。
しかし、捨てるのは苦労されたようです。
ようやくすべてのものが片付いたときは、「モノを買うのは簡単だけれど、捨てるのはこんなに大変なものか」と思ったものです。
マンションも売り払い、トランクひとつで一年間、都内を転々とされたようです。それでも残った荷物はあるらしく、トランクルームを借りていたとのこと。
トランクひとつ生活のはじまり
トランクひとつ持って、どうやって生活をしたか?主にはTwitterで連絡を取りながら、知り合いの家やホテルやシェアハウスやらを転々としていたそうです。
決められた自分の場所がないのは大変だと思います。旅行に行ったときに思うんですよ。せっかくの旅なんで、違うホテルにも泊まりたいと思うじゃないですか。チェックアウトが10時で、次のホテルのチェックインが15時だとしたら、その間、5時間あるんですよ。カバンひとつとはいえ、重たい荷物を持ち歩くのって、しんどいんですよね。
そういう意味で場所がないって大変だろうなと思っていると、最後のページのほうにチラッとそんなことが書かれていました。
常に「今日はどこへ行こうか」と考えなければいけないことが正直面倒になってきました。
二社選択ではない「あいだ」を生きる柔軟性
- 仕事か?プライベートか?
- 都会か?田舎か?
- 日本か?海外か?
- 会社員か?起業か?
- 移住か?定住か?
どちらか一方にこだわる必要はなくて、そのあいだをいったりきたりできる柔軟性があってもよくね?ってことです。
ライターとか編集者とかパソコンひとつでできる仕事なら柔軟に対応できるでしょうね。従来の働きかたにとらわれずに、新しい働きかたをするのって難しいですけど、それを実現できるインフラは整っているわけですね。
人が好きじゃないと無理な生き方
トランクひとつの放浪生活って憧れる生き方ではあるけど、自分には向いてないです。こういう生き方って人が大好きで、人を信用していないと無理だと思うからです。ひとりの時間が好きだし、ひとりの時間を大切にしたい派なんですよね。
他にも長期出張中の人の部屋を貸してもらったよ。という話もあるんですけど、これも信頼関係があっての話ですよね。長期出張ってことは多分、荷物はそのまま置いてあるわけですよね。そんなプライベート丸出しの部屋を見ず知らずの人間に貸したくなんかないですよ。
人生の時間軸を横に倒す
それまでの僕の人生設計は多くの人と同じで、「いかに早く、多くを稼ぎ、その後の豊かな人生を謳歌するか?」というものでした。(中略)自分が過ごしたいと思う第二の人生を、いますぐに行動に移してしまうという考え方です。具体的には一週間のうち三日半働き、三日半は引退生活をする。
実はわたしも、この考えを持っていました。いわゆるセミリタイアです。わたしもできるだけ早くリタイアして、のんびりとした生活を送りたいと考えていました。と同時に「毎日が日曜日ってヒマだろーな。」とも考えていました。だったら、それを足して2で割ればいいっていう考えですよね。行動力がないんで、とりあえず今の生活に落ち着いているわけですが。
行動力
著者の米田さんのすごいのは行動力です。とりあえず行動してみる。ダメなら少しづつ軌道修正しながら、前に進む。結果として、成功したからこうやって本になっているわけですよね。
なにも考えずにとりあえず行動しただけの人は、きっと本を出すこともなく、さみしい生活を送っているのでしょう。「あぁ、どこで間違えちゃったのかな?」なんて嘆きながら。なにも考えずに行動するのはとても危険だと思います。
<トランクよりも葛籠が欲しいのさ>