FACT FULNESS(ファクトフルネス)を読んでの感想
10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
世界が正しく見れているか?
本書の冒頭に10の質問が設定されています。僕が正解したのは、たったの2問。世界が正しく見れていないことが判明しました。でも、それが一般的なんだそうです。ほとんどの人はチンパンジー以下の正解率だとか。
質問は全て3択。ですから、適当に答えても3~4問は正解するはずなのです。でも、僕を含む世界の多くの人はこの世界を正しく理解していない。
世界は確実によくなってきている!そういわれて、確かにそうだ!と思える人はどのくらいいるのでしょうか?近年でも多くの自然災害が発生し、テレビのニュースでは連日の事件報道。内戦が続いている国もあれば、貧困で苦しんでいる国も多くある。僕の世界のイメージもまさにそんな感じでした。
しかしデータは、世界が年々確実によくなっていることを示しています。それを僕が正しく理解できていないのは、僕の頭の中がアップデートできていないからなのです。
世界は先進国と発展途上国のふたつにわかれていて、多くの発展途上国の人々はいまだ苦しい生活を送っている。世界の人口は増え続けていき、やがてパンクしてしまう。自然災害で亡くなる人は年々増え続けている。世界は決してよくはなっていない。
本当にそうなのでしょうか?
ニュースは基本的には悪いことしか報道しません。いいことがトップニュースになることはほとんどない。でも、僕は戦争を経験したこともないし、凶悪な事件に巻き込まれたこともない。交通事故にあったこともなければ貧困で苦しんだこともない。少なくとも僕の生活は守られている。
それが世界の真実だと考えてしまってはいけない。多くの人は僕と同じように普通に生活をしている。きちんと教育を受け、電気を使い、予防接種を受けている。そういった水準の生活をほとんどの人はしている。
僕らはより豊かな生活が送れるように日々頑張っているのに、世界が日々悪くなっているのだとしたら、その努力はいったいなんなのだろうか?果たしてそんなことがあるのだろうか?
日本は金持ちで健康的な生活が送れる国だから、より豊かになれている実感が少ないのだと思う。でも、第二次世界大戦後の日本から比べたらどうだろう。そこから比べることに意味はないのだろうか?あまりにも現実離れしていて、僕には想像もつかない。
でも、あの時代を知っている人は令和の今でも確実にいるわけだし、あの時代と現在は確実に繋がっている。あの時代だって平和でいたかったはずだ。でも、そこからいろんなことを学習し、日本は今の生活を手に入れた。
貧困で苦しんでいる国はもちろんある。でも、その国が未来永劫そのままなのかといえば、決してそうではないと思う。日本がそうではなかったように。
僕たちと君たちは違う、だなんて考えてはいけない。
世界が確実によくなっていることはこの本を読めばわかります。