ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

「買い物依存症OLの借金返済・貯蓄実践ノート」の感想

買い物依存症OLの借金返済・貯蓄実践ノート

本書は買い物依存症だったOLの著者が500万円の借金を全て返済し、買い物依存症を克服し、貯蓄ができるようになるまでを実践的に描いた一冊です。

 

買い物依存症体験記ではありません。タイトル通りの実践ノート。依存症というのは自分だけの力で克服するのは難しいはず。それを自らの意思で克服できたこの事例はとてもうまくいった事例でしょう。そこまでの強い意志があるのなら、なぜ買い物依存症になったのかという疑問はさておき。

 

依存するほうが楽だから

依存症になるのは心の問題が大きいですね。弱っているからなにかに依存したい。それを乗り越えるよりも依存するほうが楽だから。依存するほうが楽しいから。その楽しさの代償は大きく、それが著者にとっては500万円という借金でした。なんとか自分の力で返せる額ですよね。これが普通にOLやサラリーマンをやってて2000万の借金を返すとなると相当厳しいですよね。

 

わるいやつらもいるようで

著者の場合、債務整理という方法を選んだようです。弁護士に頼んで借金を整理してもらう方法ですね。電車の窓に張ってある広告などで見かけることがあると思います。「過払い金が戻ってくる可能性があります!今すぐ〇〇法律事務所へご連絡を!」というアレです。でも、わるい弁護士もいるらしいのでそこは要注意!

 

 

借金返済を達成できた理由

著者は弁護士と一緒に借金返済計画を経て、それを実行しました。それを達成できた理由はただ2つ。

 

  • 目に見える明確な目標があったこと
  • やるしかないという強い意志を持てたこと

 

実際には、もうこれ以上お金を貸してくれるところがなくなった。要するに借金をしたくてもできない状況になったということみたいです。

 

金銭トラブルは気が重い

お金がらみのトラブルはとても気が重くなりますね。お金への執着は人を変えます。顔つきも変わります。自分に都合のいい話ばかりをします。平気でウソをつきます。わずかなお金を得たいがために大切なモノを失いたくないですね。

 

意思の力の大切さ

本書は具体的な借金返済方法が書かれているので、実際に借金を返済したいという人にとっては役立つ一冊だと思います。精神論だけで語ってはいません。ただ、それを実践するためには、やはり自分の意志の力が必要になります。意思の力の大切さは西の魔女も説いていましたね。

 

 

欲しいと思ったら2週間寝かせる

買い物依存症だった著者が一番苦労したのが、買い物をいかに減らすかということでした。そのために欲しいと思ってもすぐに買わないとうことを実践。すると欲しかったモノへの熱が冷めていき買わなくていいものが増えていったということです。

 

この方法はわたしも実践しています。すごく欲しかったモノのはずなのに、数日もすれば忘れていることがほとんどです。「欲しい」という気持ちと生活に「必要」かは別物です。そんなモノを買って手に入れて得られるのは、一瞬のシアワセ感。あっという間に消えてなくなります。

 

本書の最後は「人生に無駄なものなどひとつもない」という言葉で締めくくられています。借金返済もいい経験だったと。でも、できれば借金しないほうがいいですね。