ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

「れんげ荘」の感想 リタイア生活はミニマム生活

れんげ荘

群ようこさんの本に最近はまっています。数日前に「いいわけ劇場」を読みました。面白かったんですよね。「いるわ、こういう人」という感じですごく身近に感じた一冊でした。で、面白かったんで2冊目を読んでみようかと思ったんですね。2冊目は「れんげ荘 」という本です。

 

会社を辞めて何もない生活を送る

口うるさい母親から逃げるためにキョウコは家賃3万円のボロアパートに引っ越します。冬は凍えるくらい寒く、梅雨時期は屋外よりもジメジメしているようなアパートです。その狭いアパートに引っ越すために大半の荷物を処分します。会社も辞めてしまいます。月10万円で暮らせば、80歳までは貯金だけで生活できることを想定して45歳で辞めます。

 

想定外を想定するとリタイアできない

思い切りましたよね、キョウコは。すごく憧れます。リタイア生活。わたしも今の貯金を切り崩しながら、何歳までなら生活できるかということを計算したことがあります。

 

仮にキョウコのようにギリギリ暮らせたとしても多分、リタイアはできないだろうと思います。想定外の出費があったらどうする?病気になったらどうする?たまには旅行にも行きたい。たまには美味しいものも食べたい。考えるとキリがないです。欲を出せばキリがないです。

 

自分では実行できない物語

そんなキリのない思いを全て捨てキョウコは自由な暮らしを手に入れたんですね。自分では実行できない生活をしているキョウコの物語は読んでいてとてもワクワクするんです。

 

生きるための生活

でもね、キョウコは実際には実家に帰れば変わらず口やかましい母に文句を言われたり、兄弟の付き合いもあるしと普通の生活を送っているんです。快適な実家を出てボロアパートに住んだばかりに部屋の中でも夏は大量の蚊に刺され、梅雨時期にはなめくじが発生し、カビに悩まされます。冬は隙間風で凍えるように寒くひどい時は雪が舞い込んできます。

 

本の中で本に出会う

れんげ荘

この本の中で、キョウコは「地球家族―世界30か国のふつうの暮らし」という本を図書館から借りてきます。これは実在する本でして、つい先日、わたしが図書館で借りてきた本なんです。ブログ記事にもしています。

 

 

こんな偶然ってあるんですね。「地球家族」は数年前から気になりつつ、ようやく借りた一冊。「れんげ荘」は図書館で何気なく手にとった一冊。本と本が出会った。