「ときをためる暮らし」を読んでの感想
「ときをためる暮らし」という本はこの記事にも書いた「人生フルーツ」のおふたりの語り本。英子さんとしゅういちさん。基本的には映画の内容を本にしたような感じ。映画をみているから、おふたりの姿や生活が本書を読むことで蘇ってくる。
食べることが基本のおふたり。食を豊かにすれば生活が豊かになる。自分たちで食べるものは自分たちでつくる。もとともひでこさんはこういう生活に憧れていたみたいです。家のなかのことも大好きなのだそう。
子どものころから理想の生活を思い描いていて、そこにたどり着けたのは現役生活を終えてから。定年を迎えてから「さてどうしよう」と考えるのでは遅いのだと思う。憧れの生活にようやくたどり着けたという思いがますます日々の生活を楽しくさせたのではないでしょうか。
野菜や果実を作るということは土を作ることだといいます。土に落ち葉を入れ堆肥にする。土も半年や一年ではできませんね。数年、数十年かかる場合もあるみたい。土の味が食べ物の味。だから土作りはとても大切。
みなさんは「私たち」と、お話をしますが、本来は「私が」ということで、一人ずつ、自分でできることを考えながら暮らさなければいけないと思うんですよ
これは僕がブログを書くときに最も気をつけていることのひとつです。自分の意見としてブログを書くこと。集団を代表するような書き方をしない。自分がどう考えるか、どう行動するかが大事。他の人が僕の考えに同感してくれれば、それはそれでうれしい。
「誰だってお世話になった人は先に死んじゃうの。返せるわけがないんだから、それは次の世代にやってあげればいいことなの。親に返すということではなくて、子どもに返していけば、また子どもが同じように次へ。だから順繰りでいいのよ」
その人へ親切にしてあげたら、その人に返さないといけないと思いがちですが、そうではないということ。誰かに親切にしてあげるという気持ちを皆が持てば、その気持ちは順々に伝わる。実行するのは難しいですが、取り入れていきたい考えです。
自分でね、これはと思う感性を育てないとダメですよ。たとえば、みんなが車を持つから、自分も持つというのは、おかしいと思うの。自分にあわないものは、やめておいたほうがいいと思う。
ミニマリズムに通じる考え方でしょうか。皆それぞれいろんな考えを持っていますから、それにあわせていると大変なことになります。モノは増えるし、なにが本当の自分かもわからくなる。自分を育てるのは自分。自分をしっかりと持ちたいものです。
人の影響は受けていませんよ。人と同じことをしていたらダメだって思っているから。人間は、一人一人がもっと個性的でないとダメだと思う。
おふたりは普通のサラリーマン生活なんて送ろうともしなかったでしょうし、きっと無理だったのではないかと思います。人にはそれぞれの生活スタイルがあって、こういう生き方もそのひとつに過ぎない。今の僕にとっては最も憧れる生活スタイルだけど、これから先のことなんてどうなるかわからない。時間をかけて自分を育てていきたいと思います。