無言の抵抗
出張から帰ってきたら僕の机が勝手に移動されてた。事務の女性にお土産を渡した際に「アズさん、机の場所がかわっていますから」とひとこと言われただけで、指示を出したであろう総務課長は知らん顔。
事務の女性には「あぁ、わかりました」と冷静に対応したものの、なんだかいい気はしない。どうして事前にひとこと言ってくれなかったのだろうか。
出張に行っているといってもメールもできるし、電話もできたはず。
登校したら自分の机が廊下に出されていたときのようないやな感じ。牛乳瓶に花を挿して机に置かれるよりはまだましだけど。
この総務課長はなにかにつけ「私が窓口になりますから」と間に入ってこようとするんだけど、そのくせ役には立たない。窓口というのはね、メールを右から左へ転送するだけの役割じゃないんだよ?
困りごとがあって相談しにいっても「わたしにはわからない」と考えようともしてくれない。あなたがわからなければ、誰か別のわかる人を紹介してくれればいいじゃないか。
窓口と称して僕の邪魔をするのはやめてくれないか。
もうこの職場にお土産を買ってくるのはやめにする。小さい男だと思われるかもしれないが、もともと僕はこの職場とは合わない。それを「お土産」という橋でつなごうと思っていたのだが、どうやらそれも意味がなさそう。
あわないモノたちとは無理に繋がる必要はない。邪険にしようとも思わないが、こちらからは近づくのをやめる。
お土産をやめるのは無言の抵抗だ。まあ、誰にも意味は通じないだろうけど。
どうせ今年度の8割は他の勤務地で仕事になるのだ。総務課長もこの春に異動になり僕の目の前から消える。僕にとっては有り難い異動だ。