YADOKARI「未来住まい方会議」を読んでの感想
先日に続いてのYADOKARIさんの本の感想です。
- 夢物語のはじまり
- ほしい暮らしの旗をふる
- 小さな暮らしのはじめ方
- 小さな家のつくり方
- 小さな働き方
- 自由の住まい
- つながる暮らし
目次はこんな感じです。小さく生きたほうが自由で無理なくいられるよねっていう考えかたが根源にある一冊です。
日本は高度成長期を経て、基本的には「大きく大きく」という考えで成長してきました。
「もっとたくさんの給料を」
「もっと大きな家を」
「もっと多くのモノを」
戦後の日本は多くを失った時代でしたから、大きな夢を持つのは当たり前だったでしょう。
でも、僕らの時代はすでに多くのモノが溢れていました。それなりの家に住み、多くのモノを手に入れながら、暮らしていることが当たり前になりました。
結果、疲れました。
モノがなければ欲しいと思うし、それがあり過ぎればいらないと感じる。結局、ないものねだりなのです。
6.自由の住まい
第六章でYADOKARIさんは自らスモールハウスを販売することを試みます。それは住まいの選択肢を増やすことが目的です。
35年ローンを組んで数千万円の家を建てるのではなく、新車を買うくらいの気持ちで家を買う。その可能性を探ります。販売金額は250万円。
中古コンテナの利用を試みるも日本ではそれを住居として利用することはできない。ハウスメーカーに協力をお願いするも予算面から取り合ってもらえない。低価格住宅の現実は厳しいようです。
紆余曲折の末、完成したのがこちらのINSPIRATIONというスモールハウスです。
6畳+水まわりスペースといった感じでしょうか。トイレ、キッチン、シャワーつきです。
日本で販売されているスモールハウスの多くは庭の片隅に建てるセカンドハウスやキャンプ用コテージが想定されているようで実用的ではありません。要するに水まわりがない。水まわりがないとさすがに生活は困難です。
そういう意味ではこのINSPIRATIONは実用的。ですが、もう少し現実的に考えれば、洗濯機はどこにおく?冷蔵庫を置いたら音がうるさいんじゃない?など、あと一歩なところもあります。
でも、300万円でこれが手に入るのは実に魅力的。スモールハウスに住むということを想像するだけでワクワクしますね。