ミニマム コラム

執着せず。最低限のモノで。日常の共感。

秘密の画策

引っ越してきて、まだ1年も経っていないのにまた引っ越しをするという。職場の引っ越しの話だ。

 

去年のゴールデンウィーク明け頃、僕らは今の場所に引っ越しをした。その引っ越しもかなり行き当たりばったりだった。引っ越し直前までなにも決まっていなかったから、僕は業を煮やして、引越し先のレイアウト決めや持っていくものリストを作成した。でも、つるの一声で全てがひっくり返り、僕は賽の河原の子供となった。

 

 

 

話をひっくり返されても、それで事が進むなら文句はない。しかし、全てはゴタゴタだった。お湯に浸かっているカエルにこのお湯が熱湯だと悟られないよう、ゆっくりゆっくりと環境を変えて行った。

 

「君にはシステムの仕事をしてもらいたいんだ」

 

今回の引っ越しで僕は今の場所に残るつもりだった。もしくは1年前の場所に戻るか。いずれにしても新しい場所に引っ越すことは考えていなかった。そのことをやんわりと伝えると、システムの仕事をしてもらいたいなどとトンチンカンな回答をされたのだ。

 

いやいや、僕はこの職場にきて、ずーっとシステムの仕事をしているわけだし、むしろそれしかしていない。僕がつくったシステムの検証をあなたにお願いしていますよね?でも、あなたはそれに全く手を出そうとしてくれないですよね?僕は今の状況にほとほと困り果てているんですけど?

 

「一緒に引っ越すのがいやなら、それでもいいけど?」

 

やんわりと断った僕の引っ越しの決断にその人はたたみかけるように、そう言い放った。まるでこちらがやる気がないかのように。

 

この人はいつもそうだ。僕がまるでやる気がないかのように仕向ける。やる気がないのはあなたの方でしょう?

 

この人は自分が中心にならないと気がすまないタイプだと僕は思っている。だから、僕から仕事をお願いされるのは面白くない。僕が自ら進んで提案したシステム化案件には乗りたくないのだ。実際、他の人にお願いした案件は順調に進んでいる。この人案件だけが進んでいない。

 

僕は今、この人を外して仕事ができるように画策しているのだが、それはまだ秘密の画策。